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国際学部教員インタビュー
 

 

呉善花

略歴:東京外国語大学大学院修士課程修了。1994年から執筆活動を開始し、新潟産業大学非常勤講師を経て、2000年から拓殖大学日本文化研究所客員教授に。


日本のことをよく知らなければ、国際人とは言えない

呉善花1

Q1: 来日してどれぐらいなりますか。先生はなぜ日本に来たのですか。

A1: 1983年の来日で、25年になります。私が学生時代の韓国はいわゆる軍事政権時代でしたが、まだまだ女性の社会進出は限られたものでした。国際的にもっと開かれた舞台で仕事をしたいということがあり、欧米への留学を考えましたが、当時はいろいろと制限があって難しいといこともあり、日本の大学に留学しました。それで日本で生活を続けているうちに、とても過ごしやすい国であることを実感し、ずっと日本に住むようになりました。

Q2: 大学を出てからはどんなことをされていたのですか。

A2: 大学生時代から日韓ビジネス関係の会社で通訳などのアルバイトをしていましたが、大学院に入って修士課程(北米地域研究)を終えました。大学院生のときに本を書いて、たまたまベストセラー入りしてから、猛烈に忙しくなり、雑誌などに原稿を書いたり、毎年何冊か本を書く生活がはじまりました。

Q3: 大学院を卒業されてからはどうしましたか。

A3: 執筆活動や講演活動とともに、別の大学の講師や民間研究所の研究員や日韓文化交流関係団体の嘱託などの仕事をするようになりました。日本全国を飛び回るような毎日です。

Q4: これまでの著作にはどんなものがありますか。

A4: 比較文化論的な内容のものが多いのですが、テーマとしては韓国についてのものと日本についてのものが半々といったところです。これまで単著で30冊ほど出版してきましたが、大学受験や高校受験で毎年私の本の中から国語の試験問題が出ていますよ。

Q5: 国際学部にはどのようにして赴任するようになったのですか。

A5: 本学の日本文化研究所の客員教授になってしばらくしてから、本学の先生方からのお薦めがあったのがきっかけです。拓殖大学の教育にはずっと共感をもってましたし、若い世代と身近な関係のなかで仕事ができる、というのが大きな魅力でした。

Q6: 現在国際学部ではどのような授業を担当されていますか。

A6: 朝鮮半島事情、朝鮮半島の政治、韓国語、日本の歴史と文化です。外国人が日本の歴史と文化の講義を担当するというのは、あまり例がないかもしれません。世界的なテーマとしての「日本」という観点で「日本」をつかみ取れるように授業を進めています。

Q7: 現在、どのようなテーマに関心をもっていますか。

A7: 現在の国際社会は、これまでずっと欧米が主導してきた近代社会の限界を見極め、その上に立って未来的な課題を見出していかなくてはならない時代に入っています。そこでは、近代社会以前の人々の歴史と文化を深く掘り下げていって、さまざまな可能性を新たに検討していくことが何よりも重要なことです。「日本」を場所としてこれをやること、それが私のテーマです。

Q8: 最後に国際学部の学生たちに言いたいことは。

A8: 国際学部ですから、外国のことを学ぶのは当然ですが、日本人が日本のことをよく知らないというのでは国際人とはいえないでしょう。世界的な日本ブームが起きてもいますから、外国人と接するときに、日本の文化や歴史についていろいろ聞かれることが大変多くなっています。そこで、自信をもった話ができること、これがとても重要なことです。

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